神様
大学時代、自分は東京で暮らしていた
大阪の友だちの家に遊びに行ったとき、
十三で財布を落とした
友だちが励ましに不味いラーメンを奢ってくれたけど、ありがたかった
諦めていたけど、一応警察に届けを出して東京に戻った
(これで誰かが少しでも幸せになるならいいか!)
て考えると、笑えることができた
ちなみに財布の中身は3万円ほど
大学生にとってはかなりの高額
(今もだけど…)
一週間くらいすると、警察から電話があり、財布が届いていると…
奇跡だと思った
返ってきた財布の中身を確認すると、現金も入っていたカード類もそのまま…
警察からの手紙にもお礼として一割は届けてくれた方に、というのもあり、まずその拾ってくれた方に電話で礼を言った
落ち着いた声の男性で今でも覚えているけど、山中さんという方だった
とても優しい対応で、気を使わないでくださいね、と言ってもらい電話を切ったけど、その後自分は手紙も書いて、五千円札と一緒に郵送した
また一週間すると、山中さんから手紙が届いた
手紙はシンプルで、ありがとうございます、貴方のお気持ちだけいただいておきます、
と、五千円札がまたそのまま返されてきた
こんな人が大阪に…、十三に…いたのか…
と、当時まだ大阪を怖いところだと思ってた自分にはとってもびっくりな出来事だった
それから18年くらいか時は経つけど、つい最近まで携帯の電話帳には「神 山中さん」と登録を残していた
というのを、「おぎやはぎのめがねびいき」で、小木の財布落としたエピソードを聞きながら思い出した
山中さん、あの時は本当にありがとうございました!
ヴィンス